不動産

住宅ローンの頭金はいれるべきではない3つの理由【頭金は不要】

住宅を購入する場合、だいたいの人が住宅ローンを組みます。そして、住宅ローンを組むときには頭金をいれる、という考えの方々が多いのではないでしょうか?

わたしの会社の同僚にも、住宅ローンの頭金を20%もいれていたり、住宅を現金で一括購入するために頑張って貯金をしている人までいます。

しかし、これは古い考え方です。昔(昭和)の常識です。いまは間違いなく頭金をいれないほうが良いです。

わたし自身も、頭金は0円で住宅を購入しました。貯金がないわけではなく、10%〜20%の頭金をいれることは可能でしたが、あえて頭金はいれませんでした。

この記事では、住宅ローンの頭金はいれない方が良い3つの理由を解説しています。

住宅ローンの頭金をいれるべきか、いれないべきか迷っている方々の参考になる内容となっていますので、ぜひご覧ください。

住宅ローンの頭金とは?メリットは?

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頭金とは、住宅価格のうち金融機関からの借入金ではなく、貯金や親からの資金援助など現金で支払う金額のことです。

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借入できる金額は、年収や勤務先などの属性によって決まります。一般的に公務員や大手企業サラリーマンは銀行からの評価が高く、たくさん借りることができます。低金利のいまは、年収の8倍程度でも借りることができるようです。

逆に言えば、借りることができない分は頭金として自分たちで現金を用意する必要があるということです。

頭金の金額が大きくなればなるほど、毎月の返済額は少なくなります。また、借入金が少なくなるため銀行に支払う利息も少なくなります。

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このケースの場合は、頭金を400万円をいれることで、毎月の返済額が約1万円少なくなり、支払い総額も43万円少なくなります

住宅ローンの頭金はいれるべきではない3つの理由。

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上記の例のように頭金を入れればいれるほど利息が少なくなら、たくさん入れた方がお得だと思う方もいるかもしれませんがそれは古い考え方です。

金利が高かった昭和の時代であればそのとおりですが、低金利が続くいまは頭金をいれない方が良いです。

以下、頭金をいれない方がよい理由です。

・手元の現金がなくなりリスクがあがる
・住宅ローン控除の減税額が減る
・団体信用生命保険の効果が弱まる

理由1:手元の現金がなくなりリスクがあがる

1つ目の理由は、手元の現金がなくなることで様々なリスクがあがるからです。

・急な出費に対応できない
医療費や養育費、事故、車の故障、災害など想定外にまとまったお金が必要になる可能性があります。

もし、手元にお金がなければ、住宅ローン金利とは比較にならないほど高い金利で借金をすることになったり、治療や養育を妥協することになってしまいます。

・収入減少に対応できない
失業や休職、給料カットなど収入が減少する可能性は誰にもあります。もし、住宅ローンを払うことができなくなれば、住宅は差し押さえられて競売にかけられてしまいます。

もし、手元にまとまったお金があれば、住宅ローンの返済や生活費にあてることができます。その間に、生活の基盤を整えることもできるかもしれません。(焦ってブラック企業で働くような事態も避けられます)

・売却時に余裕がなくなる
何らかの理由で引っ越すこととなり住宅を売却することになった場合、売却したお金で住宅ローンを返済することになります。

しかし、買い手があらわれて売却するまでの間は、住宅ローンの返済を続けることになります。新居の住居費用に加えて返済することになるため、負担は軽くはないでしょう。

負担に耐えられず一刻もはやく売却する必要に迫られれば、価格を下げて売らざるを得ないでしょう。

もし、このとき手元にまとまったお金があれば、焦って売却する必要がなく値下げをしなくて済むかもしれません。その間に返済した分は、ローン残高が減るので売却時に返ってきます。

理由2:住宅ローン控除の減税額が減る

2つ目の理由は、住宅ローン控除で減税される金額が減るからです。

住宅ローン減税制度により、住宅購入から10年間は住宅ローン残高の1%分が、毎年の税金から安くなります。

例えば、年末に4000万円の住宅ローン残高がある場合、その年は40万円分も税金(所得税と住民税)が安くなります。ちなみに、この恩恵は住宅購入から10年間受けられるため節税効果は非常に大きいです。(最大で40万✕10年)

もし頭金を400万円入れていた場合は、住宅ローン残高が3600万円となるため、36万円しか税金が安くなりません。

昨今の住宅ローン金利は変動金利であれば1%を下回っているため、頭金を入れないほうが10年間はお金が増えるという状態になります。このような制度は最大限に活用するべきでしょう。

理由3:団体信用生命保険の効果が弱まる

3つ目の理由は、団体信用生命保険の効果が弱まるからです。

住宅ローンを組むときには、団体信用生命保険に加入することになります。(フラット35の場合は必須ではない)

団体信用生命保険に加入している返済者が亡くなった場合、住宅ローンの残高はチャラになります。

例えば、住宅ローンの残高が3000万円残っている状態で、返済者の夫が亡くなった場合、残高の3000万円は支払う必要がなくなり、妻や家族はそのまま住宅に住み続けることができます。その名の通り、生命保険と同じ役割と考えることができますね。

ここでポイントは、もし頭金をいれていなければその分も妻や家族の手元に現金として残すことができるということです。

その分を考慮して、他に加入している生命保険の掛け金を低くするということも有効です。

このような不幸ケースは想像したくないかもしれませんが、万が一のときに家族になるべく多くのお金を残すことを考えると頭金は入れないほうが良いということです。

これは、住宅ローンの繰上返済にも同じことが言えます。 www.imo-riman.com

最後に

以下3点の理由から、住宅ローンの頭金はいれるべきでありません。

・手元の現金がなくなりリスクがあがる
・住宅ローン控除の減税額が減る
・団体信用生命保険の効果が弱まる

上記は昨今の低金利をもとにした考え方です。もし、金利が大きく上昇するようなことがあれば最適な戦略も変わってきます。

しかし、手元にまとまったお金があれば、金利が上昇した場合で繰上返済をすることで影響を軽減することも可能です。

頭金をいれることによるメリットと、いれないことによるメリットを天秤にかけて、どちらが有利なのかをその時代ごとに考えるということが重要です。

以下、関連記事になります。あわせてご覧ください。

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